自分らしく輝くための第一歩
「自分の強みって何だろう?」 そう問いかけたことはありませんか?
就職活動を経験された方は一度は、強みを見つけるような経験があると思います。
私たちは、つい「できないこと」や「苦手なこと」に目を向けがちです。
でも本当に大切なのは、「自分にしかない強み」を知り、それを活かすこと。
「強み」を活かした行動ができていることで充実した生活にもつながります。
そのヒントを与えてくれるのが、アメリカのギャラップ社が開発した「ストレングスファインダー(現:クリフトンストレングス)」というツールです。
この記事では、ストレングスファインダーの概要から、実際に活用する方法、そして私自身の体験までをご紹介します。
ストレングスファインダーとは?
ストレングスファインダーは、アメリカの世論調査会社「ギャラップ社」が開発した、才能診断ツールです。
「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」という本が出版され、日本でも広がりました。
このツールの最大の特徴は、「弱点を克服する」のではなく、「強みを伸ばす」ことに焦点を当てている点です。
人は誰しも、自然とできてしまうこと、無意識にやってしまうことがあります。
それこそが「才能(タレント)」であり、意識的に磨くことで「強み(ストレングス)」へと育っていくのです。
診断では、177問の質問に答えることで、34の資質の中から自分の上位資質(得意な傾向)を知ることができます。
所要時間は30〜40分ほど。
書籍に付属するアクセスコードを使ってオンラインで受ける形式です。
34の資質とは? 〜あなたの中にある“無意識の才能”〜
ストレングスファインダーでは、人の才能を34の資質に分類しています。これらは大きく4つの領域に分かれています。
実行力の資質
物事を「やり遂げる力」に関わる資質です。
例:達成欲、規律性、慎重さ、責任感など。
影響力の資質
他者に影響を与え、動かす力に関わる資質です。
例:指令性、活発性、自我、社交性など。
人間関係構築の資質
人とのつながりを築く力に関わる資質です。
例:共感性、調和性、包含、成長促進など。
戦略的思考力の資質
考える力、アイデアを生み出す力に関わる資質です。
例:内省、学習欲、着想、戦略性など。
たとえば、「最上志向」という資質を持つ人は、すでに良いものをさらに良くしようとします。「共感性」が高い人は、相手の感情を敏感に察知し、寄り添うことが得意です。
どの資質も優劣はなく、組み合わせによってその人ならではの強みが形作られます。まさに「十人十色の才能」がここにあるのです。
診断結果をどう読み解く?
診断を受けると、34の資質のうち、上位5つ(またはすべて)を知ることができます。ここで大切なのは、「資質=すでに完成された強み」ではないということ。
資質はあくまで「原石」です。意識的に使い、磨くことで、初めて「強み」として輝きます。
たとえば…
- 「学習欲」が高い人は、新しい知識を得ることに喜びを感じます。けれど、それをアウトプットに活かさなければ、ただの“知識コレクター”で終わってしまうかもしれません。
- 「戦略性」がある人は、複雑な状況の中から最適な道筋を見つけるのが得意です。けれど、行動に移さなければ、ただの“頭の中のシナリオ”で終わってしまいます。
つまり、資質を「どう使うか」がカギなのです。
活かし方
では、診断結果をどうビジネスや日常に活かせばよいのでしょうか?
以下のステップを参考にしてみてください。
自分の資質を言語化する
まずは、診断結果の説明をじっくり読み、自分の経験と照らし合わせてみましょう。
「ああ、だから私はこういうときにワクワクするんだ」「この行動は、あの資質から来ていたのか」といった気づきが得られるはずです。
強みが発揮された体験を振り返る
過去の成功体験や、自然にできたことを思い出してみましょう。
そこには、あなたの資質が活きていたはずです。
たとえば、「責任感」がある人は、誰よりも早くタスクを終わらせていたかもしれません。
強みを“意識的に”使う
日々の仕事や人間関係の中で、「この場面では自分の◯◯という資質を使ってみよう」と意識してみましょう。
最初はぎこちなくても、繰り返すうちに自然と使いこなせるようになります。
私の体験:強みを知って変わったこと
私自身、ストレングスファインダーを受けたことで、大きな気づきがありました。上位資質には「収集心」「内省」「着想」「学習欲」「慎重さ」が並んでいました。
以前から私は自分自身の強みとして慎重であることと理解はしていました。
一方で時折、「行動が遅い」「考えすぎ」と言われることもあり、長所と短所が自分にはあるなぁと思っていました。
診断を通じて、内容を確認したところ、この長所と短所は切り離されたものではなく、強みが強く出過ぎた(盲点と表現されることがあるようです)ことによって悪い影響を及ぼしてしまったという考え方があるのだと知りました。
要は使い方次第ということです。
それからは、無理にスピードを上げようとせず、「じっくり考える役割」を自分のポジションとして受け入れるようになりました。
逆にスピードが必要な際は、その強みが出すぎないように、違う強みでカバー(内省や学習欲を使うことが多いように思います)していくことを意識していきました。
結果として、仕事でも「分析力がある」「視点が面白い」と評価されるようになり、自分らしく働けるようになったのです。
ここでは、わかりやすい事例を取り上げましたが、強みの説明を詳しく見るとハッとするようなことがあります。
チームで活かすと、もっと面白い
ストレングスファインダーは、個人だけでなくチームでも活用できます。
メンバー同士の資質を共有することで、以下のような効果が期待できます。
- 役割分担がスムーズになる たとえば「指令性」がある人がリーダーシップを取り、「慎重さ」がある人がリスク管理を担うなど、自然な役割分担ができます。
- 相互理解が深まる 「なぜこの人はこういう行動をするのか」がわかると、イライラが減り、信頼関係が築きやすくなります。
- 多様性が力になる 似たような人ばかりではなく、異なる資質を持つ人が集まることで、チームとしてのバランスが取れ、創造性も高まります。
注意点
ここは注意いただきたいのですが、ストレングスファインダー診断で強みとしての順位が低かった資質についての認識です。
あなた自身が、その資質が「弱い」のではなく、あなたがその資質を使う際、相応の努力を有しているとイメージください。
逆に強みの資質は、苦にせず、使うことができる資質です。
まとめ:強みを知ることは、自分を大切にすること
ストレングスファインダーは、単なる診断ツールではありません。 それは、自分自身を深く知り、受け入れ、活かすための「鏡」のような存在です。
私たちは、誰もが唯一無二の強みを持っています。 それを知り、育て、活かすことができれば、もっと自分らしく、もっと充実した人生を歩むことができるはずです。
もし、今の自分にモヤモヤを感じているなら。 もし、自分の強みがわからずに悩んでいるなら。
ぜひ一度、ストレングスファインダーを試してみてください。
きっと、あなたの中に眠る「可能性の種」が見つかるはずです。
以上、参考になれば幸いです。
それでは。


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